1.更年期障害
閉経前後に女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、不定愁訴と呼ばれるさまざまな身体の不調が出現します。不定愁訴には、頭重感、めまい、動悸、しびれ、発汗などがあります。卵巣を摘出した人は、更年期障害と似た症状がおこることがあります。
 
2.子宮筋腫
子宮の筋組織から発生する良性腫瘍です。子宮に発生する腫瘍のうち最も頻度が高く、中年婦人の5人に1人の割合で発生します。貧血、月経困難症、月経過多、頻尿などがみられます。
 
3.子宮癌
発生部位により、子宮頸癌と子宮体癌に分けられます。早期は無症状なので、定期的な検診が重要で、初期は不正性器出血(頸癌では接触出血、体癌では閉経後の出血)がおこります。
 
4.腟炎
正常な腟内は、感染を防止するデーデルライン桿菌による自浄作用があり、清潔に保たれていますが、ホルモン失調、性交、抗生剤の長期使用などにより炎症を引きおこします。トリコモナス、カンジダ、クラミジア、淋菌などが原因になります。この他に老人性腟炎などがあります。トリコモナス腟炎は黄白色の泡沫状帯下、カンジダ腟炎はヨーグルト様帯下、老人性腟炎は血性帯下がおこります。