1.疥癬
ダニ(ヒトヒゼンダニ)が原因でおこり、衣服やシーツなどから感染します。症状は激しいかゆみ、入浴や就寝後に激烈になるのが特徴です。皮膚の柔らかい部位、脇や胸部、腹部、男性では陰嚢、女性では乳房下などに発生しやすく、指間にも発生します。特徴は米粒の半分ほどの大きさで、赤い膨らみのある皮疹が多数散在し、時には水疱や膿疱になる場合もあります。皮膚の中に卵を産みつけるために、一度かゆみが治まっても、卵から成虫がかえると再び激しいかゆみがおこります。
 ・ 根気よく治療することが大切です。いろいろな治療軟膏があり、医師に早めに診察してもらう必要があります。また六一〇ハップの入浴も効果があります。衣類やシーツを高温で洗濯したり、高熱で乾燥させたり、バルサンで部屋の環境整備をしたり、ダニハンター付の布団乾燥機を使用するなど、さまざまな対応が必要です。
2.白癬
白癬(水虫)は白癬菌と呼ばれる真菌(カビの一種)による皮膚感染症です。足の指の間(趾間)によく発生します。
3.帯状疱疹
子供のときの水疱瘡ウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)が身体の中にひそんでおり、抵抗力が弱くなったり、何らかの原因で知覚神経に出現して、脇腹などに帯状の湿疹ができ帯状疱疹と呼びます。特徴は、知覚神経に一致した発疹が片側に現れて、決して両側にまたがることはありません。
 ・ 神経痛のような痛みで始まり、数日後に帯状の皮疹が現れ、びらんや潰瘍が生じます。通常は2〜3週間で治ります。
 ・ 特効薬がありますが、手遅れになったり高齢者では神経痛が長引くこともあります。特に目の回りに皮疹が出現したときは要注意です。
4.眼底出血
糖尿病網膜症などが原因で、目の奥にある血管が切れて眼球内で出血した状態です。硝子体出血、網膜出血、網膜下出血などがあります。
5.白内障
 ・ 「白そこひ」とも呼ばれ水晶体が混濁して、モヤがかかったように見える視力障害をおこした状態です。外観的には、黒目の部分が白く濁って見えます。暗がりでつまずくなどの視力障害が徐々に進行します。
6.緑内障
「青そこひ」とも呼ばれ眼圧の上昇した状態で、網膜の視神経が圧迫され、視野障害を生じます。進行すると失明することもあります。
7.老眼
調整力(ピントあわせ)の減少、喪失により近い距離のものが見えにくくなります。
8.早老症(ウェルナー症候群など)
ウェルナー症候群は、常染色体劣性の遺伝性疾患で、日本では100万人に1〜3人の割合といわれています。
年齢に比して老化現象が著しく進行する病気で、悪性腫瘍が発生したり、白内障、皮膚の萎縮、糖尿病、動脈硬化症、性機能の低下などが、30歳前後から始まります。