1.骨折
骨が損傷した状態です。損傷した部位の疼痛、腫脹、運動制限がおこります。安静により治癒するものから、手術により整復が必要なものまで程度はさまざまです。いわゆる“ヒビ”も骨折です。
 ・ 高齢者では、転倒によって大腿骨頚部を骨折するケースが多く、転倒を防ぐ環境づくりが必要です。
2.骨粗鬆症
骨の中のカルシウムが不足して、もろくなった状態です。わずかな衝撃で骨折しやすくなります。
女性は閉経すると女性ホルモン(エストロゲン)が不足するため、骨粗鬆症が進行します。
3.脊髄損傷
多くは転落、墜落などにより、骨折にともないおこります。
 ・ 損傷される部位や程度により、様々な症状を示しますが、受傷後、急性期は脊髄ショック期とよばれ、損傷された脊髄髄節以下の全知覚が脱失し、深部腱反射、表在反射が消失し、弛緩性麻痺を示します。
4.慢性関節リウマチ
関節と周囲の組織を侵す病気です。
 ・ 関節の腫れと痛みが特徴です。進行した場合、関節の破壊や変形がおこります。
5.両側の膝関節または股関節の著しい変形を伴う変形性関節症
 ・ 関節軟骨の変性と軟骨への負担が、骨増殖、関節変形をもたらした状態です。
 ・ 中年期以後の女性に多く、肥満と関係があります。
 ・ 歩行時の関節痛と運動制限がおこり、進行すると安静時にも疼痛がおこります。
6.脊柱管狭窄症
脊髄が通っている空間を脊柱管と呼び、後縦靱帯骨化症や椎間板ヘルニアなどにより、脊柱管が狭められた状態です。
痛みやしびれがでたり、歩くことができなくなります。
7.後縦靭帯骨化症
脊椎の後縁を連結している靭帯の骨化により、脊柱管の狭窄をきたす病気です。
上肢のしびれや疼痛で始まることが多く、進行すると下肢のしびれ、知覚低下、尿失禁などがおこる場合もあります。
8.骨折を伴う骨粗鬆症
骨粗鬆症は、骨からカルシウムなどの骨塩が減少して、骨組織がもろくなった状態で、閉経後の女性におこりやすく、骨折しやすくなります。